メモログ

塵が積もって山とならないメモのログ

本:facebook

facebookの創成期から現在に至るまでの物語。一人の若者が作成したサイトが爆発的な人気を得て、とりまく状況が劇的に変わっていく。facebookへの期待感や焦燥感、様々な人の思惑が話を複雑にしていきます。そして現在のfacebookにつながっていく。それが本書の最大の魅力です。物語に登場するマーク、ショーンパーカー、エドゥアルドは、いまどういう生活をしているのか、二人の関係はどうなったのか、物語中に触れられた問題は解決したのか・・読了後にも続きが気になる内容になっています。なお、物語がエドゥアルドの心理描写が中心に進むというのもあって、若干エドゥアルドびいきなところはあるような気がします。

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本:subject to change

「予告なく変更される(subject to change)」世界をいかに受け入れ製品開発していくべきか。本書では製品をどのようにデザインするか、どうしてデザインという行為を企業の中核に据えるべきかを論じ、変化の早い世界で柔軟で機敏な製品開発を実現する手法としてアジャイル開発の手法を紹介しています。

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本:季語の誕生

書名の通り「季語」の始まりについて論考した本。俳句における季節感(季語)は歳時記(季語をまとめて四季別に分類したもの)を絶対視しすぎているのではないかという疑問から始まり、代表的な季語「雪」「花」「月」の三つについて、その言葉にある含意を文化的背景や宗教的背景を踏まえながら、季語がどのように成立したのかのルーツを辿ります。特に「月」については、年中見ることのできる月がどうして秋という季節に限定されるようになったかなど、紙面を割いて説明しています。

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本:銀むつクライシス

かなり前に読んだ本。マゼランアイナメ(和名:銀むつ)を漁獲するとある密猟船をオーストリアの巡視船が追跡するという話を主筋に、なぜ銀むつが乱獲されるようになったのかなどの背景を説明していきます。環境問題(魚の乱獲)を扱った本ですが密漁船と巡視船の攻防に緊迫感があって、普通の読み物としても面白い内容となっています。とくに南極でのチェイスにはドキドキしました。密漁船が他国の領海に入ってしまった場合の捕縛の難しさや国によって船舶の許可の基準が違うことによる弊害(規制の緩い国が違法船の温床となる)など、漁業ならではの問題にも端々触れています。

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本:延長された表現型

「利己的な遺伝子」の著者、リチャード・ドーキンスの本。「延長された表現型(extended phenotype)」というのは遺伝子による生物個体への発現(表現型)を生物個体によってもたらされる形成物(たとえばクモにクモの巣、ビーバーによるダム)にまで延長(拡張)した概念。本書では最終的に「寄生体による寄主」に対する表現型効果や、「母による子」への表現型効果(遠隔作用)にまで広げていきます。

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旧くなったコンテンツをどうすべきか

旧くなったコンテンツをどうすべきか、という上のリンクのサイトで話されている話。ブログに投稿した技術情報は時間が経てば時代遅れになるし、場合によっては後になってその情報が正しくないことが判明したりする。そういった情報をそのまま保管しておくのは情報が存在しないよりもタチが悪い。「記録のため」という名目だけで情報をそのままにしておくのはselfishだと。上のサイトでは旧くなった記事は削除し、代わりに随時更新する「resources」というページを用意したそうです。これで情報の鮮度を保つことができると。

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