本:マクロ金融危機入門
マクロ金融危機入門を読んだ。「マクロ金融危機」とは、危機の発生源や主な増幅要因が金融市場にありながら、それが単なる資産価格の暴落にとどまらず、生産や雇用の縮小といったマクロ経済全体に深刻な影響を与えるような危機のことを指す。本書は3部構成で1部に3章ずつある。第1部では危機がどのように醸成されるかを扱い、第2部では実際に危機が発生し、どのように広がっていくかを描く。第3部では、そうした危機にどう対処すべきかという政策の議論が展開されている。原題は「A Crash Course on Crises」で、まさに危機の入門書または短期集中講座といった内容になっている。