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本:もっとわがままになれ!

「わがまま」とは、yahoo辞書で調べると、「自分の思いどおりに振る舞うこと。また、そのさま。気まま。ほしいまま。自分勝手。「―を通す」「―な人」」という意味ですが、本書における「わがまま」とは、どちらかというと「日和見主義にならずに、自分が正しいと思うことや、やりたいと思うこと実践するために、アクションを起こすこと」という感じの意味。おかしな常識を疑うことや、創意工夫を奨励するための言葉としても、本書では「わがまま」という言葉を使って表現しています。

本書は6章構成。第一章が「わがまま」とは何か、という感じの話。第二章は「わがまま」の意味をはき違えないように、という感じの話。第三章は個人のキャリア・プランと「わがまま」について。第四章は会社経営と「わがまま」について。第五章は一般社会と「わがまま」について。第六章は、その他の「わがまま」に関するエピソードと言った感じ。150ページほどで1ページあたりの文字数が少ないので、1時間程度で読めます。

個人的に関心がそそられたのはp19の「わがままの裏には、やはりわがままの「正当な理由」があるべきだ」という格言。その背景のエピソードは、大蔵省の道理のあわない非効率的な慣例に疑問をもって、わがままをもって、道理に沿った前例のないことをやってのけるというような話。「西南戦争」の中で、福沢諭吉が西郷隆盛の「抵抗する精神」を讃えたという話(p201)が紹介されていますが、その話に通じるものを感じました。国家の行いであろうと、疑問のあるなら、臆さずに抵抗する(わがままをいう)。それが社会を変えていく源になっていく。これは「胆力」にも通じるところがあるように思います。