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情報の行間を読む(3/4)発信者を知る

発信者の意図を知る

「情報のさばき方(外岡秀俊著 朝日新書)」では、情報をさばくための技術として、下記の5つの基本原則のひとつとして「情報発信者の意図やメディアのからくりを知り、偏り(バイアス)を取り除く」をあげています。簡単にいえば「相手の立場になって考えてみる」ということになるかと思いますが、このアプローチは非常に重要です。わたしたちの仕事や生活のほとんどは、相対的なコミュニケーションで成り立っています。競争相手の「一歩先を読む」のは、相手の戦略を考えることが重要ですし、ユーザーエクスペリエンスを高めるためにはユーザーの立場を体感することが重要です。

では発信者の意図を読むために具体的にどんなことができるのか。アプローチの一つとしては「その業界の専門誌を購読する」というのがあるかと思います。たとえばファッションの専門誌では「死にスジ(売れていない商品)を売るための方法」などといった情報が掲載されています。お店の人はそれをもとに、たとえば死にスジを「おすすめの商品」として紹介したりします。お店の舞台裏を知ることで「おすすめ商品」の実態を知ることができます。

なお、もう一つのアプローチとしては「その業界で働く」という方法もあります。そんなに多くの業界を経験できるわけではないところが、このアプローチの限界ではありますが、本や情報誌よりも確度の高い情報を得ることができます。

参考として、5つの基本原則を下記に記しておきます

  • 基本原則1:情報力の基本はインデックス情報である
  • 基本原則2:次に重要な情報力の基本は自分の位置情報である
  • 基本原則3:膨大な情報を管理するコツは、情報管理の方法をできるだけ簡単にすることである
  • 基本原則4:情報は現場や現物にあたり、判断にあたっては常に現場におろして考える
  • 基本原則5:情報発信者の意図やメディアのからくりを知り、偏り(バイアス)を取り除く