修養とは「身を修め、心を養う」こと。「古の明徳を天下に明らかにせんと欲する者(p24)」は根本として、身を修める必要がある。身を修めるためには、心を正しくする必要があり、そのためには意を誠にし、意を誠にするとは何かを知る。大志を抱く人は身を修め、身を修めるとはすなわち「克己」することが肝要である、というのが本書の骨幹にある考え。「青年」の頃に何を志し決心していくのか、心を揺り動かす4つの動機(色情、利益、権力、名誉)にどのように打ち克っていくかとか、逆境/順境のときの心構えなどを教えてくれます。
新渡戸稲造が明治44年頃に書かれた本ですが、現代でも十分通用する心の有り様を説いています。