この本は第一部と第二部とに分かれていて、今回読んだのは第一部のほうです。150ページほどで地図がカラーでふんだんに使われていて、ぱらぱらと地図をながめつつ関心があるところを読んでみるという読み方もできます。
本の副題「なぜ現在の世界はこうなったのか」にあるとおり、第一部では現在の国の成り立ち、なぜ今のような国境線となっているかを紹介しています。基本的には第一次世界大戦前後からの歴史で、場所によってはそれより前の歴史についても紹介しています。たとえばアメリカとカナダがどのようにして形作られたのか、ふと考えるとよくわからないところまでくまなく紹介してあります。
最近ではパキスタンの情勢やトルコとクルド人の間の問題などがニュースになることがありますが、そういった情勢を知る上での基礎知識も蓄えることができます。地理的な条件って国として重要な要因のひとつなのに、よく知らないものだなと個人的に感じました。これはいろんな人に読んでほしい本です。