一つひとつまとめたいのですが、どんどんたまっていくので簡単に列挙
最近見た映画
- 青い棘
1927年のベルリンで起きた実際の事件をもとにした映画。映画の中に導出される「人生の絶頂の時に死ぬべきではないか」という哲学は、なかなか深い。若さとはワインを飲まずして酔っている状態なのだ(ゲーテ)。
- モンドヴィーノ
ワイン市場を巡るドキュメント。ブルーオーシャン戦略の中でワイン市場の話(イエローテイル)が触れられていたので、ちょうどちょっと興味があった。話の構図としては、テロワール(ある土地の土壌、地勢、気候などを包括した言葉。平たく言うと地域色か)を重視した伝統的なワイン作りとグローバリズム(世界基準)による画一的で量産的、マーケット重視なワイン作りとの対立を取り上げています。どちらが正しいかを明確に説明するのは難しい。ひとつの懸念は、グローバリズムが巨大企業を生み、巨大企業が市場・流通を席巻しはじめると、巨大企業の要求に零細農場が抗えなくなり、結果、食の安全性がおざなりになってくるということ(映画では流通のファシズムと称していた)。
読んだ本
結局、新しい本を読んでいたりする。最近、環境系の本は読んでません。
- もしイヌに風船をつないだら・・・? 好奇心大満足!科学が答える75の疑問
全部は読まずに、興味のある話だけざっくりと。指がぽきぽき鳴るのは間接に存在する体液中の気泡が割れる音らしいです。 - ドラッガー名言集 仕事の哲学
シンプルかつ力強い。単なる精神論ではなく、行動を起こすための実践的な目標へと導いてくれます。個人的に気に入っている名言はたくさんあるのですが、そのひとつは「まず初めに、一般的な問題か例外的な問題か、何度も起こることか個別に対処すべき特殊なことかを問わなければならない。」という名言。 - 認知科学
1986年発行という古めの本。認知のしくみと認知のはたらきについてのキーワードを2〜4ページほどでまとめています。歯切れがよくて読みやすかったです。 - 時間とムダの科学
3時間くらいでざっくりと読みました。個人的に役に立つ記述は見当たりませんでした。他人の時間管理術を、そのまま自分に当てはめるのは難しく、自分なりの方法を模索する必要がある、ということが分かった事が収穫でしょうか。結局のところ、時間の使い方はその人の考え方に根ざしていると。 - はじめて学ぶ ソフトウェアのテスト技法
境界値テストとか探索的テストとか、基礎的なテスト技法をあれこれと紹介。読みやすかったです。でも、今ぱらぱらと読んでみたら、中身をあまり覚えていないことが発覚・・・。覚えきれん。 - 正規表現ハンドブック
最初の基礎知識と中級者の知識だけ。それ以外の応用は実際利用する必要にせまられたら学ぼうかなと思う。今のところ正規表現はたまーにしか利用しませんが、少しだけでも知っていると便利。 - 下流社会
あまり読む気がなかったのですが、周りの方が読んでいるのに影響されて読んでしまいました。統計部分の記述は母集団が少なすぎるため説得力がいまいちですが(著者も巻末でこの点を指摘している)、インタビューを基にした記述やマーケットの歴史に関する記述は著者本来の洞察力の鋭さを感じさせます。巻末の提案もわりと実践的で試してみる価値はあるんじゃないかと思わせます。
個人的に思うのは、社会学とマーケティングというのは似た者同士であるということ。人を集団として捉え、社会現象として切り取っていく様はまさに同じ。そこから得られる洞察は、それなりに参考になるけど、それなりに信用ならない。社会を一意的に切り取るすべなどないし、未来を明確に予見することはできないわけであって、それを念頭に読めば、それなりに得られるものがあるように感じます。 - 「脳」整理法
Goodpicで紹介されていたしばらく後に、書店でたまたま見かけたので読んでみました。「脳」整理法という題目から、記憶の 整理法(ノウハウ)などが書かれているのかなと思っていたら、わりと精神論が多い(著者も巻末でタイトルを決めた当初の構想と異なる旨を述べている)。そのため、本のタイトルで興味を引かれて読むと内容に少しギョッとしますが、なかなかの良書かと思います。話の中心にある「偶有性」とか「セレンディピティ」という概念は、最近自然と頭に浮かびます。読んだそのときよりも、考え、反芻していくたびにこの概念の重要さを認識させられます。 - なぜ、「あれ」が思い出せなくなるのか 記憶と脳の7つの謎
「忘れる」という行為について、7種類の忘れの形を紹介・分析しています。簡単に結論をいうと、忘れるということ、忘れられないということは、基本的に人間の生命活動に必須の活動であるということ。それがたまにその人に不利益な方向に向かってしまう場合があるということ。短期記憶、長期記憶、ワーキングメモリの話は「上達の法則」「認知科学」でも触れられていた話で、なかなか興味深かったです。